虚構の男がゴミ捨て場に不時着する。

極力毎日掌編。そうさユアグローもどき。或いは『絵のない絵本』の月。

脅迫

 雨が止み晴れ間が広がり男は新聞社を脅迫する。電話で「爆弾を仕掛けた」と言う。加えて要求を述べ立てる。「従ってくれれば悪いようにはしない」。

 新聞社は男の要求を呑む決断をする。新聞記者たちはカメラを持ち雨上がりの町を奔走する。

 翌日の新聞の一面いっぱいに青空と虹の写真が飾る。

男は夢を見て微笑み警察に手錠を掛けられる。「がちゃりきらきら」。

-No.19-